2020年10月29日
アマニカスは、今年の11月10日で9周年を迎えます。千里ペインクリニックは今年の6月で16周年を迎えました。
アマニカスの地下1階には、防音設備が整った音楽室があります。収容人数は50人程度です。グランドピアノ、ドラムが設置してあり、アマニカスが開設されてから、月に1~2回の生のライブを開催してきました。ジャンルはジャズ。日本や世界で活躍する一流プレーヤーをお迎えし、毎月すばらしい音楽を市民の皆さんに提供してきました。
音楽室に入ると、そこは病院とは全く異なる別世界。照明を落としてすてきな電灯がつき、迫力ある音楽を聴いていると、病院にいることを忘れます。アマニカスに入居されている方は、病気を持っているご高齢の方がたくさんおられます。昔、聴いたことがあるジャズの名曲。今では、町の酒場に聴きに行くことなどありえない現状ですが、アマニカスの下に下りれば、病気のつらいことも忘れます。スタッフも忙しく、夜の街に音楽を聴きに行くなどめったない現状ですが、毎月、ここで白熱する生のライブを聴けることは、日常のストレスから解放される瞬間です。
今年の2月で106回を迎えましたが、コロナ禍の中、ライブの開催ができなくなりました。このまま、いつまで続くのか?病院であるだけに、万一、ライブを開催してここでコロナの感染が起これば、アマニカス入居者の方々に広まってしまいます。慎重にならざるを得ません。しかし、このままライブの中止が続けば、市民の皆さんのストレスも高まり、ミュージッシャンの収入も減ります。
そこで考えました。音楽を収録し、配信する方法です。
すでに2回の収録が終了しました。配信は会員制です。1年の会員になっていただけた方に配信します。オンラインで聴いていただける方は月2000円、DVDをご希望の方は月3000円です。今から会員募集が始まります。企業や個人の方に寄付もお願いして、収録に費用に充てています。
こんな閉塞した時代だからこそ、心の癒しを大切にしなければなりません。音楽は国も時代も越え、みんなの乾いた心を癒してくれるでしょう。またすばらしい才能を持ったミュージシャンを皆で守らなければなりません。
どうぞ、会員になってください。一緒にすばらしい音楽を楽しみましょう!
千里ペインクリニック 院長 松永 美佳子
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2020年10月29日
コロナ禍が続く中、アマニカスにご入居の皆さまの面会制限をしています。3月4月のころは、完全に面会ができない状態となりましたが、長引く中で、ガラス越しの面会を始めました。
ガラスの外側と内側でお会いして頂き、声が聞こえにくいことに対しては、電話を使っていただきました。あるいは、クリニックに来られたご家族にipad を使っていただき、入居者様にもipad を使っていただき、ipad での面会も行いました。
7月ごろには、世の中も規制解除の方向になったため、いったん、制限つきの直接面会に踏み切りました。週1回、30分、1回の面会は3人まで、ファイスシールド、マスクを使用して面会となりました。
しかし、またコロナが増え、第2波が訪れましたので、再度、直接の面会は禁止となりました。
こうして、半年が経過したわけですが、いっこうにコロナは治まりそうにありません。アマニカスにご入居の患者様は、ご高齢の方が多く、ご家族との面会を強く希望されます。面会ができないと、家に帰りたいが始まります。スタッフもできる限り、相手をするよう努めますが、一日中、そばにいるわけにもいかず、ご家族がいないとお一人の時間も増えます。ご高齢者は、認知が進む原因にもなりますし、精神的に不安定になります。
今までは、アマニカスの入居者様が集まって、一緒に食事したり、色々な催しに参加して、楽しい時間を過ごすことができましたが、コロナ禍の中、そうしたこともリスクが増え、いっさい行えていません。
いったい、この状況をどうやって切りに抜けていけばいいのでしょうか?頭を悩まします。
アマニカスでは、先週から、また週1回の直接の面会に踏み切りました。万一、ご家族の誰かが菌を持ち込めば、入居者様多数に広がる可能性がありますが、ご家族の希望も強く無視できない状況です。
これから、冬を迎え、一般的な風邪やインフルエンザのリスクも高まります。発熱するたびに、コロナなのか一般の風邪なのかインフルエンザなのかと右往左往せざるを得ません。特にコロナは、すぐに検査をしても、結果がでるまで2日くらいかかりますので、その間の対応が大変です。知っている老人ホームでは、入居者様がコロナにかかっても、病院に引き取ってもらえず、施設内で対応するよう言われたようです。みなが、生と死が隣合わせのような日々となるでしょう。
こんな現場で毎日仕事をしていると、テレビで、go to travel と言って、観光地がにぎわっている様子を見ると、非常に違和感を持ちます。この先、コロナと共生するとはどういう意味なのか・・・考える日々です。
松永 美佳子
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2020年10月21日
ある90歳近い一人暮らしのおばあちゃんが癌になり、私たちがご自宅へ訪問することになりました。義理の妹さんが近くに住んでいて、時々家に来られてお世話をされていました。しばらくはご機嫌で暮らしておられましたが、足が弱って家の中でふらつくようになりました。
お一人で生活するのは、転倒するリスクがあるので、危ないと言うことになり、さっそく千里ペインクリニックの上にあるケアリビングアマニカスにご入居されました。ここなら安心、すぐそばに看護師やヘルパーが常にいます。食事も出てきます。後かたづけもする必要がありません。人生の最期は、ここが理想!と言っていたおばあちゃんですが、しばらくすると、ふさぎ込むようになりました。どうしたんですか?と聞くと、「私はここで何をしているんでしょう?」と言われます。「何をって言われても・・・」「家に帰りたいです」「でも、足も弱って一人暮らしはとても危ないし、義理の妹さんに迷惑かけたくないって言われてたじゃないですか?」「ここでは何もすることがないです。家に帰りたいです。」そう言われて、何日も私たちを困らせました。結局、家に戻られることになり、また私たちはご自宅への訪問を始めました。
以前は、とても不安そうでしたが、今回はとても生き生きとうれしそうでした。日常のちょっとしたことがすべて「生きる」ことの意味だったのです。ずっと独身で一人で生きてきたおばあちゃんが選んだ道は、やっぱり一人で気楽に?日常を送ることでした。しかし、義理の妹さんは、気楽では決してなく、日々弱っていかれる病状に大変びくびくしながら、一生懸命介護されていました。弱っていかれても、点滴はせず、痛みは痛み止めを使い、次第に寝ている時間も多くなりました。
本当に最期が近くなって、苦しいと言い出されたとき、義理の妹さんはこれ以上家で見れないと言われ、再度、アマニカスに入居されることとなりました。アマニカスでは、薬を使って鎮静をしましたが、とてもすやすやと安らかに眠られ、数日後、そのまま天国に羽ばたかれました。とっても満足されたお顔だったと思います。
一生の締めくくりはいつも大変だと感じます。「自分の家で行うなにげないちょっとしたことが生きるということ」本当に心に響きました。最期までなにげなく生活でき、苦痛なくこの世を終わることができたら最高ですね。おばあちゃんの最期は、とてもすばらしい人生の最期でした。
千里ペイン 松永美佳子
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2020年10月16日
朝夕肌寒くなってこの間まで暑かった日が嘘のようです。
皆様、体調崩されてはいませんでしょうか…
今回は、千里ペインクリニックの上にある
ケアリビングアマニカスのご紹介をさせて頂きます。
アマニカスは安心して自分らしく生活してもらえるように考え存在しています。
「医療」と「介護」が一体になってご入居される方たちを支える…
それぞれが専門職の為、融合はとても難しいのですが想いは一つ。
ここに来れば痛みが治まり、親切な看護師さんや頼りになる先生方、
一緒に寄り添えるヘルパーさんがいて、ストレス無く自宅復帰ができる。
理想は高いかもしれませんが日々努力していこうと思っています。
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そして居住空間のアマニカスでは様々なことが行われています。
デイサービスボランティアの方達とご入居様の合同ティータイム
厨房のシェフが作った
デザートプレートを食べながらのおしゃべりに花が咲きます。
退屈な日常を病気の苦しみや痛みだけで染めてしまわないよう工夫しています。
アマニカスオープンの内覧会の時に来場下さった皆さんにも同じようなデザートを
お出ししたのですがこんなカフェがあったら・・・と喜んでくださいました。
今はこのコロナ禍でデイサービスも休止状態ですが再開した時にはこの場所でまた皆さんとお会いしたいと思っています。
時間を決めて、廊下に出てのラジオ体操や居室内に訪問してのリハビリマッサージも皆さんには好評です。
つい最近では関西人ならみんな大好き TA・KO・PA!
新しい生活習慣3密を避ける為、フロアのキッチンで焼いて居室へ配達でしたが
本当に皆さん美味しそうに食べて下さいました。さすがたこ焼きパワーです。
あまりの好評に第2弾、第3弾を計画中です。
たこ焼き以外にも焼きそば、お好み焼き、チヂミ・・・夢は果てしなく広がります。
こんな風に単調になりがちな毎日を少しでも刺激や楽しみの感じられる日々に塗り替える為
アマニカスケアチームは頑張ります!
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2020年10月13日
アマニカスはサンスクリット語で、「平安なる場所」を意味します。
アマニカスに入居されている方は、様々な病気を抱えている方、または病気はなく普通のおじいちゃん、おばあちゃんです。癌という重症な病をお持ちの方、脳梗塞後で胃ろうを行っている方、帯状疱疹の痛みの治療で入居されている方、腰部脊柱管狭窄症の治療で入居されている方、圧迫骨折のために入居されている方、一方で、特に大きな病気はないが、ご高齢となり、施設の入居を必要とされている方など、様々です。
一般的に、老人ホームは、なるべく病気のない方を対象とします。また、病院だと、普通のおじいちゃん、おばあちゃんは対象外です。アマニカスのいいところは、なんでもありなところです。社会を見ても、様々な人がいます。病気の人も元気な人も、障害のある人もない人も、みんな一つの社会に暮らします。だからアマニカスもそうありたいと思うのです。どんな条件でも、助け合って思いやりを持ってみんなで生きていきたいという願いです。
病気になったり、高齢になると、やはりしっかりした医療や看護、介護がないと気持ちだけではうまくいきません。アマニカスでは、24時間体制で、医療、看護、介護を提供し、皆さんが安心して生活できるよう努めています。何かでお困りの方、どうぞ相談に来てください。
千里ペインクリニック院長 松永美佳子
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